三叉神経痛(顔面神経痛)とは?
三叉神経は顔で受け取った感覚を脳に伝える神経のことをいいます。顔の三箇所(額から眼・上あご・下あご)に枝分かれしているため、三叉神経といいます。三叉神経痛は一般的に顔面神経痛とも呼ばれており、三叉神経に起こった異常によって痛みが生じる疾患です。チクチクと針でつつかれるような、ピリピリと電気が走るような、などと形容される激しい痛みが断続的に起こります。痛みが激しく日常生活に支障をきたしたり、うつ状態になるケースもあります。
40歳以降に発症する方が多く、患者数は年齢と比例して上昇します。男性よりも女性に多く、約2倍の頻度で発症するとされています。
三叉神経痛(顔面神経痛)の原因とは?
脳幹から出た三叉神経が、血管に圧迫されることが主な原因とされています。圧迫された三叉神経が刺激を受けて、三叉神経が支配する表情筋を自分の意思とは無関係にピクピクと動かしたり、顔面に激しい痛みが走ったりします。
また、別の疾患、外傷、腫瘍などに伴って発症するタイプや帯状疱疹の後遺症としても三叉神経痛を発症することがあります。
三叉神経痛(顔面神経痛)の鍼灸施術
病院での方法
一般的には、薬物療法によって神経痛に効果のある薬の服用を行います。
痛みが激しい場合には、神経ブロック治療によって痛みや炎症を抑えるという方法も取られます。
それでも症状が改善しない場合には、最終的には手術を選択することになります。
鍼灸による施術
まずは、どのような要因によって三叉神経痛(顔面神経痛)が引き起こされているかを特定することが重要になります。問診を通してしっかりとお話を伺うことで、別の疾患などによって三叉神経痛が起こっているのかを見極めます。
鍼灸では、痛みの出ているツボを刺激するために鍼を刺していきます。また、痛みの出ている直接的な箇所だけでなく関連するツボというものも存在するため、そちらにも施術します。
鍼灸には鎮痛効果があるため、薬の服用や神経ブロックで効果が薄かった方にはぜひ試していただきたい一つです。