はじめに
「脱毛症」というと、「円形脱毛症」やすべて髪の毛が抜け落ちてしまうなどを想像しますが、髪の毛が抜け落ちる、本数が少なくなる、髪の毛が短くかつ細くなる現象のことを指します。
頭髪だけでなく、眉毛やひげ、体毛、陰毛などが抜け落ちることも含みます。
毛が細くなる、薄くなると聞くと年を重ねるとなるイメージですが、最近では比較的若い年齢の方でも薄毛で悩んでいる方も多くなっています。
それは、現代のストレス社会によって悩んだり、生活習慣が乱れたりすることによって誰にでも起こりうるのです。
「脱毛症」というと、「円形脱毛症」やすべて髪の毛が抜け落ちてしまうなどを想像しますが、髪の毛が抜け落ちる、本数が少なくなる、髪の毛が短くかつ細くなる現象のことを指します。
頭髪だけでなく、眉毛やひげ、体毛、陰毛などが抜け落ちることも含みます。
毛が細くなる、薄くなると聞くと年を重ねるとなるイメージですが、最近では比較的若い年齢の方でも薄毛で悩んでいる方も多くなっています。
それは、現代のストレス社会によって悩んだり、生活習慣が乱れたりすることによって誰にでも起こりうるのです。
★注意をする脱毛症★
①頭部全体の毛が抜け落ちたもの (全頭脱毛症)
②後頭部から側頭部にかけて大きな脱毛 (蛇行状脱毛症など)
③頭頂部と額の側面の頭髪が対称性に薄くなるもの (壮年性脱毛症)
④自身で髪を抜いてしまう癖によるもの (抜毛狂:トリコチロマニア)
こちらの4つによるものは、非常に治癒しにくいものになります。
このような症状がある場合には、専門の医師のいる病院へ受診してください。
今回は、様々な脱毛症の中でも「10円はげ」などと言われる「円形脱毛症」について詳しくお話していきたいと思います。
【円形脱毛症】
円形脱毛症の原因は、人間関係や仕事など様々な精神的ストレスがかかります。
ストレスがかかると交感神経が強く作用し、自律神経の乱れます。
そのことが原因で髪の毛が抜け落ちると考えられています。
突然毛髪が抜け落ちます。抜け落ちたところは2~3mmの円形もしくは楕円形の脱毛斑ができます。
脱毛の境界ははっきりしており、単発でできる場合もあれば、いくつもできる多発の場合もあります。
原因にストレスが強く関係しているため、ストレスを敏感に感じとってしまう青年期や学童期に発症することが多いです。
【東洋医学的な考え方】
東洋医学では脱毛のことを「髪堕(はつだ)」と呼びます。
髪の毛は「腎」との関係が密接です。腎は、成長や老化、生殖をするために必要なエネルギーを蓄えています。そのため、老化に伴い腎のエネルギーが少なくなると髪の毛が薄くなります。
また「血の余(けつのよ)」とも呼ばれます。髪の毛は、血の余りで作られたものと考えられているため、「血」との関係も密接です。
髪の毛が抜けてしまう原因を4つに分類分けをしました。
① 血熱(けつねつ)による脱毛
ストレスや精神的な刺激が加わると、精神的活動の維持を行う「心」に刺激が伝わります。
刺激が強すぎると、熱が生まれ「火」が付き、その火が盛ん燃えると、心によって送り出されている血にも熱がこもってしまい「血熱(けつねつ)」になります。
血熱により身体の中は、暖かい風が起こります。血熱が頭部に行くと髪の毛に熱が加わり脱毛が起こるとされています。髪の毛は部分的に脱毛することが多いです。
熱が全身にこもっている状態のため口が乾く、便秘になる、尿が黄色いなど熱の症状がでます。
② 瘀血(おけつ)による脱毛
ストレスや精神的な刺激により身体の中を流れる「気」の巡りが乱れてしまいます。
乱れた気が滞りを起こし、滞ったことにより「気」によって運ばれる「血」の流れも悪くなります。
この状態を「気滞血瘀(きたいけつお)」と呼びます。
また、昔の傷跡や寒さなど、ほかの原因により血の停滞していることでも、血行が悪くなってしまいます。気や血の滞りが原因で毛髪にうまく栄養が届かなくり脱毛が起こります。
髪の毛は部分的または全体に脱毛し、持続的に経過するものが多いです。
③ 気血両虚(きけつりょうきょ)による脱毛
慢性的な病気や産後などは、身体のエネルギーとなる「気」や栄養を運ぶ「血」が不足します。
気や血が不足し毛髪がうまく栄養されないことで、この脱毛が起こります。
年齢に関係なく慢性病や産後に発症し、一般的に掻痒感が無いことが特徴です。
身体のエネルギー不足になるため息切れや動悸、顔につやがないなどの症状も出ます。
④ 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)による脱毛
「肝」と「腎」の陰という潤い成分が不足することを「肝腎陰虚」といいます。
陰には、「血」「津液」「精」という身体を潤すためのものがあります。
その中でも「血」が不足してしまうと、毛髪にうまく栄養が届かないことで脱毛が起こります。
また血が不足していると乾燥しやすく、乾燥が血を乾かしてしまうことで悪循環が起こり、さらに血が不足することで脱毛が起こります。
成人に多く、毛髪は細く柔らかくて油状の光沢があることが特徴です。
脱毛は頭頂部や前額角に起こりやすく、頭皮の油脂が多いことが特徴です。
東洋医学的な治療法
脱毛の原因は「腎」と「血」に問題があります。
成長・老化・生殖に働く「腎」の機能が低下することで脱毛が起こるため、鍼やお灸を使い「腎」を補う治療を行っていきます。
さらに、「腎」や「血」の働きを弱めてしまう原因にストレスが深く関与しています。
ストレスにより自律神経の交感神経の活動が亢進し、バランスが保てなくなり自律神経が乱れてしまいます。
腎や血を補う治療に加え、自律神経の乱れを整える治療を行っていきます。
東洋医学では、鍼やお灸で手足にあるツボを刺激すると、自律神経系・免疫系・内分泌系・骨格筋・神経系と身体の様々なところへ作用します。
その結果、筋緊張の緩和、血液やリンパ液の循環の改善、病気を自然に回復させる作用を高めることができます。
鍼やお灸によって身体の外側から刺激を与えることで、「体性ー内臓反射」という反射が起こり、内臓器へ反射をひきおこすことができます。
この反射によって乱れた自律神経が正常に整っていきます。
最後に!!
自律神経の治療は、鍼灸治療の得意とする分野です。
鍼灸治療に加えて当院では、「自律神経測定機」という測定器があります。
この機械によって交感神経と副交感神経のバランスをリアルタイムで測ることができます。
自分では気づきにくい自律神経の乱れを客観的に確認する事ができ、さらに定期的に測定器で測ることで、治療経過や症状の改善度合いを自分自身で知ることができます。
そのため「自律神経測定器」より効果的に治療を進めていくことが可能になります。
脱毛症でお悩みの方、自分でも原因のわからない症状、なかなか良くならない症状でお困りの方はぜひ当院で自律神経の乱れを整えてみませんか?
自律神経のことでお悩みの方やそのほか体の不調のお悩みの方も一度当院へお越しください。