現代社会では、頭痛に悩まされている方が多くなってきました。三人に一人は頭痛持ちだと言われています。
特にPC作業が多くなってきたことから眼精疲労が重なったタイプの頭痛が増えてきました。
頭痛が起こると仕事の集中力が著しく低下することや休まなければ作業できないといった深刻な問題になります。
今では市販の頭痛薬が購入しやすいため頭痛持ちの方のほとんどは頭痛薬を持ち歩いてます。
市販薬の使いすぎで効き目が薄くなってきて、直ぐに再発する事も聞くため安易に薬に頼りすぎるのも注意が必要です。
頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、大後頭神経痛と種類があります。大半の方は首肩の緊張からくる緊張型頭痛になります。割合では頭痛中の7割を占めます。
緊張型頭痛や偏頭痛は一次性の頭痛で、重い病気によって起こる頭痛は二次性になります。
肩こりや首の緊張からくる頭痛は、コっている自覚がないと分かりづらいです。肩こりは自覚症状のためコっていても感じない方には筋緊張からくることが分かりません。
そのため脳神経外科やMRIで検査する方が意外に多くいます。
頭痛の原因
緊張型頭痛は、首や肩の筋肉の緊張によるものです。筋肉が血管や神経を圧迫させて起こるものなので、首や肩の筋肉を緩めれば解消することがほとんどです。
実際は、自律神経の乱れや眼精疲労が重なっている複合した頭痛が多いです。
自律神経の乱れ
ストレスを感じると交感神経が働きます。交感神経の作用で、筋肉は収縮して硬くします。この状態は直ぐに緩和されるのですが、ストレスを感じ続けることや痛みを感じ続けると毛中の発痛物質が溜まり痛みを引き起こすようになります。これを痛みの悪循環といい、現代のストレス社会に多く見られる症状です。
自律神経の乱れからも頭痛は引き起こされます。首肩の緊張が自律神経の乱れから起こる場合には自律神経を整えなければ痛みが解消しません。
眼精疲労
目の疲れが慢性化して固定したのが眼精疲労です。目からくる疲労は首や肩の筋肉を硬くします。現代ではスマホの普及から絶え間なく目を酷使する環境に変ってきています。
目から入る刺激は脳を興奮させるため深夜までスマホを使うと寝ても脳が落ち着きにくい状態になってしまいます。
特に寝てから最初の90分は身体が回復する黄金時間のため翌日まで痛みが引かないことが多くなります。
目に症状が現れている場合は、眼精疲労からくる頭痛の可能性が高いです。
目からくる頭痛で感じやすいのは後頭部の痛みです。
鍼灸治療
トリガーポイント治療
頭痛は、痛みの核となるコリから発生していることが多いです。それが、トリガーポイントになります。
首や肩のトリガーポイントが原因で頭に痛みが起こります。
トリガーポイント治療は、痛みの再現が可能なためポイントに刺激すると頭痛領域に特殊な感覚がします。治療中から頭痛がなくなっていくのを感じれます。
体内にあるトリガーポイントはマッサージよりも鍼で直接刺激する方が効果的です。
直接痛みの核を刺激できるためトリガーポイントが沈静化しやすいです。痛みを起こしているポイントを効果的に沈めるのがトリガーポイント治療になります。
目からくる頭痛
目の治療が必要になります。東洋医学では、五臓六腑の肝が関係していると考えます。この肝が弱まることで目の機能低下が起こります。
目に原因がある場合は、肝の機能を高める治療を行うと効果的です。
また、肝は精神情緒や自律神経機能にも関係すると考えられています。現代の目が原因の症状には、肝を治療することが大切です。
医食同源という東洋医学の言葉があります。目を養うには、日頃の食べ物からも意識的に摂取すると回復力が上がります。
乱れた食生活や不規則な生活習慣では、身体の自然治癒力を最大限に得られません。
治すには、まず生活習慣から見直すことが大切になります。
予防法
自律神経の乱れと目からくる頭痛は、日頃の意識が大切です。
自律神経は、外部環境に合わせるように働く性質があるので、夜はなるべくリラックス出来るように気持ちが高ぶる事を止めて身体が休まることをやりましょう。
・部屋をアロマやお香でリラックス出来る空間にする
・お風呂はなるべく浸かって半身浴で15~20分くらいを目安にしましょう。
・お風呂後の柔らかくなっているタイミングで30分ほどストレッチをしましょう。
・寝る2~3時間前に晩ご飯を済ませて就寝注の回復を上げましょう。
・脳が興奮するPC作業やスマホ、寝る前のお酒はなるべく控えましょう。
こういった意識が日々の積み重ねとなり、翌日の体調に関係してきます。
目は休めることが重要です。休め方にも効率の良い方法があります。
・濡れタオルで目を10分温めます。
蒸気で温めると目を栄養する腺が活発になり回復を助けてくれます。温める事で血行循環もよくなるため効率良く目を休めることができます。
職場でも簡単にできるのでお勧めします。お家では、入浴時に一緒にやると効果的です。