「下痢や腹痛が続いて外出が不安」「寛解と再燃を繰り返し、将来が心配」
潰瘍性大腸炎は、症状だけでなく精神的な負担も大きい疾患です。
三茶はりきゅう院には、医療機関での治療と並行して、体調管理や再発予防のために鍼灸を取り入れたいという方が多く来院されています。
このコラムでは、潰瘍性大腸炎の基礎知識と、東洋医学・鍼灸の視点からの考え方、そして当院の施術方針について分かりやすくお伝えします。
潰瘍性大腸炎とはどんな病気か
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる自己免疫性疾患の一つで、指定難病にも認定されています。
主な症状は、血便、下痢、腹痛、発熱、体重減少などで、良くなる時期(寛解期)と悪化する時期(活動期)を繰り返すのが特徴です。
発症のはっきりした原因はまだ解明されていませんが、免疫の異常、腸内環境の乱れ、ストレスや生活習慣などが複雑に関与していると考えられています。
治療の中心は薬物療法ですが、「症状が落ち着いていても疲れやすい」「ストレスでお腹の調子がすぐ悪くなる」といった悩みを抱える方も少なくありません。
潰瘍性大腸炎に対する東洋医学と鍼灸の考え方
東洋医学では、潰瘍性大腸炎の状態を「腸だけの病気」とは捉えません。
消化吸収を担う脾(ひ)の働きの低下、ストレスに関係する肝の気の滞り、体を温め支える腎の弱りなど、全身のバランスの乱れが腸の炎症として現れていると考えます。
特に多いのが、
◯長期間のストレスによって自律神経が乱れ、腸の動きや血流が不安定になるタイプ
◯疲労の蓄積や睡眠不足で回復力が落ち、炎症を抑える力が弱くなっているタイプ
です。
鍼灸では、炎症そのものを直接「治す」というよりも、腸が回復しやすい体内環境を整えることを目的に施術を行います。
具体的には、自律神経のバランスを整えるツボ、内臓機能を支えるツボ、全身の血流を促すポイントを用い、「再燃しにくい体づくり」「体調の波を小さくすること」を目標にアプローチしていきます。

三茶はりきゅう院の潰瘍性大腸炎に対する鍼灸施術
三茶はりきゅう院では、潰瘍性大腸炎の方に対して症状の有無だけでなく、生活背景や心身の状態まで含めた評価を大切にしています。
初回は、現在の症状、再燃のきっかけになりやすい状況、睡眠・食事・仕事のストレスなどを丁寧にお伺いし、その方に合った施術方針を立てます。
施術では、腹部への過度な刺激は避けつつ、背中や手足のツボを中心に、自律神経を整え、内臓の血流を高め、全身の回復力を引き出すことを重視します。
鍼が苦手な方には、お灸やソフトな刺激を中心とした方法も選択可能です。
また、当院では
◯体調の波に合わせた施術頻度の調整
◯日常生活でのセルフケアや過ごし方のアドバイス
◯医療機関での治療を尊重した上での併用サポート
を行い、「一人で抱え込まなくていい治療環境」を整えることを心がけています。

潰瘍性大腸炎で来院された方の症例
症例① 30代女性・会社員
再燃を繰り返す不安と慢性的な疲労感
患者の主訴
寛解期でも下痢気味で、仕事のストレスが強くなると腹痛と血便が再発しやすい。常に体調への不安がある。
当院での施術
自律神経調整を中心に、背部と下肢のツボを用いて全身の緊張を緩和。胃腸の働きを支える配穴で体力回復を図った。
症状経過
施術開始から1か月ほどで、仕事後の疲労感と腹部不快感が軽減。3か月後には体調の波が小さくなり、不安感も和らいだ。
症例② 40代男性・自営業
長年の潰瘍性大腸炎による体力低下
患者の主訴
再燃後の回復が遅く、常にだるさが抜けない。薬は続けているが、体調管理に不安を感じ来院。
当院での施術
腎と脾の機能低下を意識した全身調整と、血流改善を目的とした鍼灸施術を実施。
症状経過
施術を継続する中で、疲れにくさを実感。体力が安定し、再燃時の回復も以前より早くなった。
症例③ 20代女性・大学院生
ストレスによる再燃と不安感
患者の主訴
研究や就職活動のストレスで症状が悪化しやすく、精神的にも落ち込みがち。
当院での施術
自律神経とメンタルケアを重視した施術を行い、リラックスしやすい状態づくりを優先。
症状経過
2か月ほどで睡眠の質が改善し、腹部症状も安定。再燃への不安が軽減し、前向きに日常を過ごせるようになった。

よくあるご質問(FAQ)
Q. 潰瘍性大腸炎でも鍼灸を受けて大丈夫ですか?
A. 医療機関での治療を継続した上で、体調管理や再燃予防のサポートとして鍼灸を取り入れる方が多くいらっしゃいます。無理な施術は行わず、状態に合わせて安全に進めますのでご安心ください。
Q. 症状が強い時でも受けられますか?
A. 活動期で症状が強い場合は、状態を確認したうえで、刺激量を調整したり、回復を優先する施術に切り替えることも可能です。
Q. どのくらい通えばいいですか?
A. 体調や生活状況によって異なりますが、最初は週1回程度から始め、安定してきたら間隔を空けていく方が多いです。
潰瘍性大腸炎と向き合う毎日に、安心できる選択肢を
潰瘍性大腸炎は、長く付き合っていく必要のある病気だからこそ、
「今の治療に加えて、体調を整える別の選択肢がある」
という安心感がとても大切です。
三茶はりきゅう院では、医療を否定するのではなく、医療と併走する形で、体と心を支える鍼灸を提供しています。
不安を抱えながら毎日を過ごしている方が、少しでも前向きに、自分らしく生活できるよう、私たちは全力でサポートいたします。
潰瘍性大腸炎でお悩みの方は、どうぞ一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

【執筆者 紹介】
三茶はりきゅう院
院長:山崎 智史

【グループ院 紹介】
東京α鍼灸院:中目黒駅
三茶はりきゅう院:三軒茶屋駅
吉祥寺αはりきゅう院:吉祥寺駅
高田馬場はりきゅう院:高田馬場駅
