「朝、顔を洗おうとした瞬間に腰に激痛が走った」
「物を取ろうとしただけなのに、動けなくなった」
ぎっくり腰は、突然起こり、日常生活を一気に制限してしまう非常につらい症状です。
動こうとするたびに痛みが走り、「このまま歩けなくなったらどうしよう」と強い不安を感じる方も少なくありません。
病院でレントゲンを撮って「骨には異常なし」と言われたものの痛みがなかなか引かず、湿布や痛み止めだけで様子を見ている方も多く来院されます。
三茶はりきゅう院には、こうした原因がはっきりしない、繰り返すぎっくり腰でお悩みの方が多くいらっしゃいます。
ぎっくり腰とは?突然起こる「腰の急性トラブル」
ぎっくり腰は正式には急性腰痛と呼ばれ、
重い物を持った時だけでなく、
・前かがみになった
・くしゃみをした
・立ち上がろうとした
といった何気ない動作でも起こります。
「一瞬で動けなくなる」「腰が抜けたような感覚」など、
痛みの強さや出方は人によって異なりますが、
共通しているのは腰部に急激な負荷がかかった状態です。
ぎっくり腰が起こる主な原因
筋肉・筋膜の急激な損傷
長時間のデスクワークや運動不足により、腰周囲の筋肉が硬くなっている状態で急な動作をすると、
筋肉や筋膜に過度なストレスがかかり、強い痛みを引き起こします。
関節・靭帯への負担
腰椎や仙腸関節周囲の靭帯に微細な損傷が起こることで、
炎症と防御反応としての筋緊張が生じ、動作制限を伴う痛みにつながります。
自律神経の乱れと疲労の蓄積
睡眠不足、ストレス、過労が続くと、
身体の回復力が低下し、些細な動作でもぎっくり腰を起こしやすくなります。
※強い痛みとともに下肢のしびれ、排尿障害、発熱を伴う場合は、必ず医療機関を受診してください。
ぎっくり腰の状態別の特徴
動作時に強く痛むタイプ
・立ち上がりや寝返りで激痛
・安静時は比較的楽
・筋・筋膜性の要因が多い
常に腰が固まっているタイプ
・動かさなくても痛みが続く
・腰を伸ばせない
・炎症や防御性緊張が強い状態
繰り返すぎっくり腰タイプ
・年に何度も起こる
・慢性的な腰の張りを伴う
・体質や姿勢、自律神経の影響が大きい
状態を見極めることが回復を早め、再発を防ぐ鍵となります。
ぎっくり腰に対する東洋医学と鍼灸の考え方
東洋医学では、ぎっくり腰を単なる「腰のケガ」とは捉えません。
身体全体のバランスの乱れが、結果として腰に集中して現れた状態と考えます。
東洋医学におけるぎっくり腰の基本概念
・肝:筋緊張・ストレス・自律神経
・腎:腰・骨・慢性疲労・加齢
・気血水の停滞:痛み・炎症・腫れ
特に現代人のぎっくり腰では、
「肝の緊張」と「腎の弱り」+「気血の滞り」が重なっているケースが多く見られます。
肝の緊張とぎっくり腰
ストレスや緊張が続くと、肝の働きが乱れ、筋肉がこわばりやすくなります。
その結果、
・腰や背中の筋緊張
・急な動作での筋損傷
・痛みの増幅
が起こり、ぎっくり腰を引き起こします。
腎の虚とぎっくり腰
腎は「腰」と深い関係があります。
慢性疲労や睡眠不足、加齢により腎のエネルギーが低下すると、
・腰の不安定感
・回復が遅い
・ぎっくり腰を繰り返す
といった傾向が強くなります。
気血水の停滞と痛み
気血水の流れが滞ると、
・ズキズキする痛み
・重だるさ
・動かしづらさ
が現れます。
鍼灸では、この滞りを解消し、回復しやすい身体環境を整えていきます。
三茶はりきゅう院でのぎっくり腰に対する鍼灸施術
「ぎっくり腰=腰だけの問題」ではなく、全身のバランスの乱れとして施術を行います。
重視するポイント
・痛みの出方、動作制限の確認
・炎症の強さを見極めた施術選択
・腰だけでなく、背中・お腹・脚まで含めた調整
施術の軸:炎症を悪化させない調整
急性期は、無理な刺激を避け、
自律神経を落ち着かせる配穴を中心に施術します。
「施術後に少し動きやすくなった」
「呼吸が楽になった」
といった変化が多く見られます。
腰・背部・股関節への専門的アプローチ
・脊柱起立筋
・腰方形筋
・殿筋群
などに対し、解剖学と東洋医学を融合した鍼施術を行い、防御性の筋緊張を緩めていきます。
鍼通電(パルス)を用いる場合
痛みが強く、動作制限が大きい場合には、
鍼通電を用いて筋緊張の緩和と神経反射の正常化を図ります。
症例紹介
症例①:40代男性(立ち仕事)
朝、前屈して物を取ろうとした際に発症。
腰部から殿部にかけての強い緊張がみられたため、局所調整を中心に施術。
2回目以降、歩行時の痛みが軽減し、5回目には日常動作がほぼ支障なく行えるようになった。
症例②:30代女性(主婦)
以前から年に数回ぎっくり腰を繰り返していた。
筋緊張の調整に加え、体質・全身バランスを意識した施術を継続。
その結果、腰痛の再発頻度が大きく減少した。
症例③:20代男性(デスクワーク)
長時間の座位姿勢が続き、慢性的な腰の張りを自覚。
腰部への施術に加えて姿勢指導を併用したところ、3回目以降で痛みが軽減し、仕事中の不快感も改善した。