坐骨神経痛とは?
坐骨神経痛(sciatica) は、お尻から太ももの後ろ、ふくらはぎ、足先にかけて走る「坐骨神経」が何らかの原因で圧迫・刺激されて生じる神経痛です。
実際には「腰椎椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」など、腰や骨盤の異常によって神経が障害されることで生じる症状の結果という位置づけです。
坐骨神経痛の症状
○痛み:お尻、太ももの裏、ふくらはぎ、足のどこかに鋭い痛み
○しびれ:神経に沿ってピリピリ・ジンジンした感じに痺れる
○感覚異常:足の一部の感覚がなくなる
○筋力低下:足に力が入りにくい(特に片側)
○動作制限:座る、立つ、歩くなどに支障が出る
主な原因疾患とそのメカニズム
1. 腰椎椎間板ヘルニア
•椎間板が潰れて飛び出し、坐骨神経の根元を圧迫。
•20〜40代に多い。
2. 脊柱管狭窄症
•加齢などで脊柱管が狭くなり神経が圧迫される。
•50代以降に多い。歩くと足がしびれて休むと楽になる「間欠性跛行」が特徴。
3. 梨状筋症候群
•お尻の筋肉「梨状筋」が硬くなって、坐骨神経を圧迫。
•長時間の座位や姿勢不良、筋肉のこわばりが原因。
•病院の画像検査ではわかりにくい。
4. 腰椎すべり症・分離症
•背骨が前後にずれたり、骨が分離して神経に影響を与える。
鍼灸で坐骨神経痛はよくなる?
期待できる効果
○筋肉の緊張を和らげる:特に梨状筋など、お尻まわりの深層筋の緊張を緩和
○血流改善:神経への酸素や栄養の供給を促し、回復をサポート
○痛みの伝達を抑える:鍼で刺激を与えることで、痛みを感じにくくする神経系の反応(「ゲートコントロール理論」)が働く
○自律神経のバランスを整える:慢性化した痛みによるストレス軽減や睡眠の質改善も期待できる
鍼灸治療の特徴
•薬に頼らず体質改善を目指せる
•体に負担が少ない(副作用がほとんどない)
•他の治療(整形外科・整体など)と並行してOK
•慢性化した痛みに強い