口渇がおきる代表疾患
①シェーグレン症候群
②糖尿病
③橋本病
④薬の副作用
⑤放射線.抗悪性腫瘍薬(癌治療)
シェーグレン症候群
慢性炎症性自己免疫疾患。
口腔や眼乾燥症状などに加え、臓器障害などもきたす。
膠原病(全身性エリテマトーデス.関節リウマチなど)を合併する事が多い。
口腔乾燥により、嚥下困難.発声困難.口腔灼熱感.味覚変化.虫歯の増加などがある。
シェーグレン症候群の口渇治療
口腔乾燥に対する鍼灸治療は、原因が口腔の運動障害であれば咀嚼筋の緊張緩和を目的に、唾液腺に原因があれば支配神経(顔面神経)に刺鍼する。
糖尿病
インスリンがうまく機能しない為、血液中にぶどう糖が増加する疾患。
長期にわたると細小血管が障害され、神経障害.網膜症.腎症などを合併し、進行すれば視力障害や失明などの可能性がある。
1型.2型、共に口渇症状はみられる。
糖尿病の典型的な症状は、口渇.多飲.多尿.体重減少。
東洋医学で診る糖尿病
東洋医学では、消渇という。
糖尿病に相当する症状で、五臓六腑の「肺.脾.腎」の陰虚(陰液不足)やそれに伴う胃熱が原因と考える。
糖尿病の口渇治療
肺経.脾経.腎経の経穴を使い(補法)、肺陰.腎陰を補う治療を行う。
胃熱は胃兪経を使い(瀉法)、清熱をはかる。
糖尿病の方への生活指導
①有酸素運動
全身を使った運動を週に3-5回程、各20-60分間行う。
②塩分摂取量
男性7.5g未満/1日
女性6.5g未満/1日
WHOは5g未満/1日を推奨されている。
③水分補給
十分な量の水分を摂る。
④ストレス解消
ストレスも関与する為、ご自身の合ったものを探す。