眼瞼下垂とは
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、上のまぶたが通常よりも下がってしまい、目が開きにくくなる状態を指します。
原因
先天性眼瞼下垂
生まれつきの異常: まぶたを上げる筋肉が未発達だったり、神経の伝達がうまくいかないなどの生まれつきの異常が原因です。
特徴: 生まれてすぐに症状が現れることが多いです。
後天性眼瞼下垂
◯加齢: 加齢に伴い、まぶたを上げる筋肉や腱が衰え、たるみが生じることが原因です。
○病気:
重症筋無力症: 自身免疫疾患の一種で、まぶたを上げる筋肉の力が弱くなる病気です。
脳卒中: 脳の血管が詰まったり破れたりすることで、まぶたを上げる神経が麻痺することがあります。
糖尿病: 糖尿病の合併症として、眼瞼下垂が起こることがあります。
○外傷: まぶたや眼窩の怪我などが原因となることがあります。
○眼瞼挙筋腱膜の伸長: まぶたを上げる筋肉と眼球を繋ぐ腱が伸びてしまうことで起こります。
○眼瞼皮膚のたるみ: 加齢や重力によって、まぶたの皮膚がたるみ、眼瞼下垂のように見えることがあります。
症状
○まぶたが重く感じる: 目を開けるのがつらい、常に眠たそうに見える
○ 視界が狭くなる: まぶたが下がってきて、視界の上部分が隠れてしまう
○ 額にシワが寄る: 目を開けるために額の筋肉を使うため、額にシワが寄ることが多いです。
○ 目が開ききらない: まぶたが完全に開ききらず、白目が少ない状態になります。
○疲れやすい: 目を開けるために常に力を入れてしまい、目が疲れやすくなります。
○頭痛や肩こり: 目を開けるために余計な力を使うことで、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
眼瞼下垂と鍼灸
鍼灸治療が眼瞼下垂に有効と言われる理由
鍼灸治療は、眼瞼下垂の症状改善に効果が期待できるとして注目されています。その理由は、以下の通りです。
○血行促進: 鍼を刺すことで、眼周囲の血行が促進され、筋肉の働きが活発になります。
○筋肉の緊張緩和: 鍼刺激によって、まぶたを上げる筋肉の緊張が緩み、動きがスムーズになることがあります。
○神経の働き改善: 鍼刺激は、神経の働きを調整し、まぶたを上げる神経の機能を高める効果が期待できます。
○自律神経のバランス調整: 眼瞼下垂の中には、自律神経の乱れが原因となるものもあり、鍼灸治療は自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
鍼灸治療で期待できる効果
○まぶたの開きやすさの改善: まぶたが上がりやすくなり、視界が広がる可能性があります。
○眼の疲れの軽減: 目の疲れや肩こり、頭痛などが改善される可能性があります。
○自然治癒力の向上: 鍼灸は、身体の自然治癒力を高めることで、根本的な改善が期待できます。