帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症です。
水痘(みずぼうそう)にかかったことのある人は、体内に水痘・帯状疱疹ウイルスを潜伏させています。
水痘が治った後も、ウイルスは神経節に潜伏し、免疫力が低下すると再び活性化し、帯状疱疹を発症します。
免疫力低下を招く要因
○加齢:年齢とともに、免疫力は低下します。
○ストレス:ストレスは、免疫力を低下させるホルモンを分泌します。
○疲労:疲労は、免疫細胞の機能を低下させます。
○睡眠不足:睡眠不足は、免疫細胞の産生を抑制します。
○悪性腫瘍:悪性腫瘍は、免疫システムを弱体化させます。
○免疫抑制剤:免疫抑制剤は、免疫システム全体を抑制します。
症状
痛みを伴う赤い発疹
・体の左右どちらかの神経に沿って、帯状に発疹が現れます。
・発疹は、水ぶくれ状になり、その後かさぶたになります。
・痛みは、チクチク、ピリピリ、ズキズキなど様々な表現で訴えられます。特に、夜間の痛みは強く、睡眠を妨げることもあります。
この痛みは、帯状疱疹後神経痛と呼ばれる慢性的な痛みに発展する可能性があります。
その他の症状
・発熱(軽度なものが多い)
・頭痛
・倦怠感
・リンパ節腫大
・顔面麻痺(顔面に帯状疱疹が現れた場合)
・耳鳴り、難聴(耳に帯状疱疹が現れた場合)
・めまい、複視(目に帯状疱疹が現れた場合)
帯状疱疹に対する鍼灸施術
鍼灸のメカニズム
鍼灸施術は、ツボと呼ばれる経穴を刺激することで、気血の流れを改善し、自律神経のバランスを整える効果があります。
帯状疱疹の場合、神経の炎症や痛みが主な症状です。
鍼灸施術は、これらの症状に対して以下の効果を期待できます。
○鎮痛効果:痛みを軽減する
○抗炎症効果:炎症を抑える
○免疫賦活効果:免疫力を高める
○自律神経調整効果:自律神経のバランスを整える
具体的な効果
鍼灸治療による帯状疱疹の具体的な効果としては、以下のようなものが挙げられます。
○発疹の治癒を促進する
○帯状疱疹後神経痛の痛みを軽減する
○帯状疱疹後神経痛の発生率を低下させる
○帯状疱疹による日常生活への支障を軽減する
○帯状疱疹によるQOL(生活の質)を向上させる
帯状疱疹に効果的なツボ
○合谷(ごうこく):親指と人差し指の骨が交わるくぼみにあるツボ。頭痛、めまい、顔面神経痛などに効果がある。
○足三里(あしさんり):膝の皿の下の外側、すねの骨の外側にあるツボ。胃腸の調子を整え、免疫力を高める効果がある。
○ 期門(きもん):脇の下、胸郭の第11肋骨の下にあるツボ。肝臓の調子を整え、解毒作用を促進する効果がある。
○中脘(ちゅうかん):みぞおちの少し上にあるツボ。胃腸の調子を整え、消化を促進する効果がある。
○風池(ふうち):首の後ろ、生え際のくぼみにあるツボ。頭痛、めまい、不眠などに効果がある。
○百会(ひゃくえ):頭のてっぺんにあるツボ。全身の調子を整え、免疫力を高める効果がある。