気象病とは
気象病は、気圧や温度、湿度などの気象変化によって体調を崩すことを指します。頭痛、めまい、関節痛、倦怠感など、さまざまな症状が現れます。
他にも狭心症・低血圧・喘息・うつ病などの持病があって、気象の変化で悪化する場合も該当します。
普段から頭痛・首肩の痛み・腰痛・関節痛・関節リウマチ・ムチウチ後遺症・怪我や手術による傷あとの痛みなどがある場合、気圧が低くなることで悪化することを「天気痛」とも言い、雨の前に痛くなると言う方も多いですよね。
症状
* 頭痛
* めまい
* 関節痛
* 倦怠感
* 胃腸障害
* 気分の落ち込み
* 睡眠障害 など
気圧について
気圧とは、地球の大気が地表にかける力のこと。
標高が高い場所では空気の密度が薄くなるため気圧は下がり、雨雲が発生するように上昇気流が生じると、気圧は下がります。
気圧と身体
気圧は常に存在しているため、人間を含め動物の身体は外からの圧力を受けて生活しています。
その圧力に潰されないのは、筋肉や、身体の内側から押し返す血流やリンパ液が調節しているからです。
高気圧の場合、外から押される力が強くなり身体は圧迫を受け、低気圧の場合は外から押される力が弱まり体内からの押し返す圧により身体が膨らむ状態になります。
気圧が下がると外からの圧力が減少するため、血管が膨張しますが、この時自律神経が正常に働いていれば、交感神経が活動し、血管を収縮させて調節してくれます。
反対に気圧が上がると外からの圧迫を押し返すため、副交感神経が働き、血管を膨張させ、血圧や脳の血流を保ってくれます。
もともと自律神経が乱れやすい体質の場合、気圧変化への調節がうまく行えず様々な体調不良を引き起こしてしまいます。
内耳の気圧センサー
気圧の変化は耳の内部にある内耳の気圧センサーで察知し、脳へと伝えられます。
内耳の血流やリンパの流れが悪い場合、センサーが過剰に反応してしまい、脳へ伝える情報がストレスとなりそれにより自律神経の乱れを誘発していると言われています。
自律神経チェック
自分が自律神経が乱れやすいかどうか、チェックしてみましょう。
あてはまる項目が多いほど、自律神経が乱れやすい傾向があります。
⬜︎ 乗り物酔いをしやすい
⬜︎ 季節の変わり目に体調を崩しやすい
⬜︎ のぼせや手足の冷えが頻繁に起こる
⬜︎ 雨の前にめまいや眠気を感じやすい
⬜︎ 運動不足である
⬜︎ 首肩こりがある
⬜︎ 飛行機・新幹線・高層のエレベーターに乗ると耳が痛くなる
⬜︎ 偏頭痛持ち
⬜︎ 几帳面・せっかち
⬜︎ ストレスを感じやすい
⬜︎ 朝スッキリ目覚めない
気象病への対策
天気予報をチェックして気象変化に備えましょう。
規則正しい睡眠・食生活・適度な運動を心がけ、自律神経を整えましょう。
耳周りのマッサージで血行改善を。
気圧に負けない体力を維持しましょう。
鍼灸治療の効果
気象病で起こる様々な症状は、自律神経の乱れにより血管収縮・拡張の調節が上手く作動できずに起こったり、体温調節やホルモンバランスが崩れて疲労してしまうことで起こります。
はりやお灸で全身のツボを刺激することで自律神経は正常なバランスを取るようになります。
自律神経が正常に働くことで多くの不調が緩和され、天候に悩まされることは次第に無くなっていく方が少なくありません。
鍼灸治療の効果は個人差があり、症状の程度や体質によっても効果の出方が異なります。
一般的には数回の治療で効果を実感できる人もいれば、数ヶ月かかる人もいます。
定期的に治療を受けることで、自律神経のバランスを整え、気象病に対する抵抗力を高めることができます。