梨状筋症候群とは
梨状筋症候群は、坐骨神経を圧迫または刺激することによって引き起こされる痛みの状態です。
坐骨神経は、腰から足まで走る大きな神経です。梨状筋は、臀部にある小さな筋肉です。坐骨神経が梨状筋の下を通過します。
梨状筋が緊張したりけいれんしたりすると、坐骨神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こす可能性があります。
症状
主要な症状
◯臀部痛:梨状筋周辺や臀部全体に痛みを感じます。
◯坐骨神経痛:坐骨神経が圧迫されるため、太もも、ふくらはぎ、足にかけて痛みやしびれ、冷感などが現れます。
◯股関節の動き制限:梨状筋が緊張すると、股関節の可動域が制限され、内旋や外旋などの動きが痛んだり、制限されたりします。
その他の症状
◯長時間座っていると痛みが悪化する
◯歩行や運動時に痛みが悪化する
◯朝起きたときにお尻が固く、動き始めると痛みやしびれが出る
◯排便時に痛みやしびれが出る
◯足首や足の指の力が弱くなる
症状が出現するとき
◯症状は常に現れるとは限らず、長時間座った後、立ち上がった時、歩いたり走ったりした後に痛みやしびれが出ることが多い。
◯症状は片側のみの場合が多いが、両側に症状が出ることもある。
◯症状は数日から数ヶ月続くこともある。
原因
主な原因
◯梨状筋の緊張・けいれん:梨状筋が緊張したりけいれんしたりすると、坐骨神経を圧迫し、痛みやしびれを引き起こします。
◯梨状筋への血流減少:梨状筋への血流が減少すると、筋肉が硬くなり、坐骨神経を圧迫しやすくなります。
◯梨状筋の損傷:転倒などの外傷によって梨状筋が損傷すると、坐骨神経を圧迫しやすくなります。
その他の原因
◯長時間の座位:長時間の座位は、梨状筋を緊張させ、血流を減少させます。
◯スポーツ活動:スポーツ活動は、梨状筋に負担をかけ、筋肉を緊張させます。
◯骨盤の外傷:骨盤の外傷は、梨状筋を損傷し、坐骨神経を圧迫しやすくなります。
◯股関節の異常:股関節の脱臼や変形性股関節症などの異常は、梨状筋の緊張やけいれんを引き起こすことがあります。
◯梨状筋の肥大:梨状筋が肥大すると、坐骨神経を圧迫しやすくなります。
◯先天的な異常:梨状筋の形や走行に先天的な異常があると、坐骨神経を圧迫しやすくなります。
リスクを高める原因
◯女性
◯30代から50代
◯デスクワークなど長時間座る仕事をしている人
◯スポーツをしている人
◯肥満
梨状筋症候群と鍼灸
◯血行促進:鍼を刺すことで血流が促進され、筋肉の緊張を緩和し、痛みやしびれを軽減します。
◯筋緊張緩和:梨状筋を含む臀部の筋肉の緊張を直接緩和することで、坐骨神経への圧迫を減らします。
◯ツボ刺激:梨状筋症候群に関連するツボを刺激することで、痛みを抑制し、神経機能を調整します。
◯自然治癒力促進:鍼灸治療は、体の自然治癒力を高め、症状の改善を促進します。