膀胱炎とは
膀胱炎とは膀胱粘膜に炎症を起こした状態。
細菌が尿道から膀胱へと侵入して炎症が起こる[急性膀胱炎]の割合が最も多く、異物が原因となっておこる[慢性膀胱炎]や、粘膜層より深い粘膜下層で炎症が起こり特定の原因がわからない[間質性膀胱炎]と3つのタイプに分けられます。
膀胱炎は再発を繰り返し慢性化する方も少なくありません。
症状
⚫︎ 頻尿
⚫︎ 残尿感
⚫︎ 排尿時痛
⚫︎ 膀胱の痛み
⚫︎ 尿の混濁
⚫︎ 排尿困難
⚫︎ 血尿(薬剤性膀胱炎・放射線性膀胱炎)
膀胱炎の原因は個人によって異なるため、症状が持続する場合、医師に相談して、適切な診断と治療を受けることが重要です。
原因
膀胱炎の原因は、大きく分けて2つあります。
1つは、細菌感染です。これは、女性の膀胱炎の原因の9割以上を占める最も一般的な原因です。大腸菌などの腸内細菌が、尿道を経由して膀胱内に侵入し、炎症を起こします。
2つ目は、非感染性膀胱炎です。これは、細菌感染以外の原因で起こる膀胱炎です。原因としては、尿路結石、前立腺肥大症、神経因性膀胱、尿路の腫瘍などが挙げられます。
細菌感染による膀胱炎の原因となる細菌は、大腸菌のほか、肺炎桿菌、インフルエンザ菌、サルモネラ菌などです。
これらの細菌は、肛門やその周囲に存在しており、尿道から膀胱内に侵入しやすくなります。
膀胱炎の発症を誘発する要因としては、以下のようなものが挙げられます。
⚫︎ 尿意を我慢する
⚫︎ 水分摂取不足
⚫︎ 下痢や便秘
⚫︎ 性交渉
⚫︎ 妊娠
⚫︎ 月経
⚫︎ 疲労やストレス
これらの要因によって、尿道が細菌の侵入を許しやすくなったり、膀胱内の抵抗力が低下したりすることで、膀胱炎の発症リスクが高まります。
膀胱炎に対して鍼灸の期待できる効果
膀胱炎に鍼治療を行うことで、以下の効果が期待できます。
◎ 炎症の緩和
鍼治療は、局所の血流を促進し、炎症を緩和する効果があります。膀胱炎の炎症を抑えることで、頻尿や排尿痛などの症状を改善します。
◎ 免疫力の向上
鍼治療は、自律神経のバランスを整え、免疫力を高める効果があります。免疫力が高まることで、細菌感染に対する抵抗力が高まり、膀胱炎の再発を予防します。
◎ 全身的な調子の改善
鍼治療は、全身的な調子を改善する効果があります。膀胱炎の症状だけでなく、疲労やストレスなどの不調を改善することで、膀胱炎の再発リスクを低減します。
鍼治療は、細菌感染による膀胱炎だけでなく、間質性膀胱炎などの非感染性膀胱炎にも効果があるとされています。
膀胱炎の症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けることが大切です。鍼治療は、抗生物質などの薬物療法と併用して行うことで、より効果的な治療が期待できます。
膀胱炎に対しての鍼灸治療
体内の余分な水分が滞り、流れが悪くなることで熱が発生し炎症を起こす膀胱炎や、内臓の冷えにより免疫力が低下し侵入した細菌に負けてしまい感染するなど病状は同じでも原因は体質などにより様々です。
鍼灸治療では患者様一人ひとりのその時の状態を見極め、体質から改善して抵抗力を高めるよう施術します。