副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは、鼻腔の周りにある副鼻腔に炎症が起こる病気です。
副鼻腔は、顔の左右にそれぞれ4個ずつ、合計8個あり、その中には空気が入っていて、小さな穴で鼻腔とつながっています。副鼻腔の表面には薄い粘膜があり、粘液を出しています。

症状

鼻づまり

副鼻腔の炎症によって、鼻腔と副鼻腔をつなぐ穴がふさがれることで起こります。鼻づまりがひどくなると、口呼吸になり、睡眠の質の低下や、口腔内の乾燥などの原因となります。

鼻水

副鼻腔の炎症によって、副鼻腔から鼻腔に鼻水が流れ出ることで起こります。鼻水の色は、感染症による副鼻腔炎の場合は黄色や緑色、アレルギー性副鼻腔炎の場合は透明や白色のことが多いです。

頭痛

副鼻腔の炎症によって、副鼻腔の周りの神経が刺激されることで起こります。頭痛の位置は、副鼻腔の場所によって異なります。

顔面痛

副鼻腔の炎症によって、副鼻腔の周りの筋肉や骨が痛むことで起こります。顔面痛の位置は、副鼻腔の場所によって異なります。

嗅覚障害

副鼻腔の炎症によって、副鼻腔の粘膜が腫れることで起こります。嗅覚障害があると、においをうまく感じることができず、食事の味や香りが楽しめなくなるなどの問題があります。

副鼻腔炎の症状は、発症から数日以内に現れることが多いですが、場合によっては数週間から数ヶ月かけて徐々に現れることもあります。また、症状の程度は人によって異なります。

原因

感染症による副鼻腔炎
風邪やインフルエンザなどのウイルス感染や、細菌感染によって起こります。風邪やインフルエンザのウイルスが鼻腔から副鼻腔に感染し、炎症を起こします。また、鼻の奥にある歯根の感染が、副鼻腔炎を引き起こすこともあります。

アレルギー性副鼻腔炎
花粉症やハウスダストなどのアレルギーによって起こります。アレルギーの原因となる物質が鼻腔に侵入すると、鼻腔の粘膜が腫れ、炎症を起こします。その結果、副鼻腔の粘膜も腫れ、炎症を起こします。

鼻の構造の問題による副鼻腔炎
鼻中隔彎曲症や鼻ポリープなどの鼻の構造の問題によって起こります。鼻中隔彎曲症とは、鼻の隔壁が曲がっていることで、鼻腔と副鼻腔をつなぐ穴が狭くなる病気です。鼻ポリープとは、鼻腔や副鼻腔にできる良性の腫瘍です。これらの病気によって、鼻腔と副鼻腔の自然口がふさがれ、副鼻腔の空気が排出されにくくなり、炎症を起こしやすくなります。

副鼻腔炎と鍼灸

鍼灸は、副鼻腔炎の症状の緩和や、治療効果の向上に効果があるとされています。

鍼灸の施術では、副鼻腔の周りや、関連する筋肉やツボに鍼や灸を施します。鍼や灸による刺激により、以下の効果が期待できます。

○血行促進
○筋肉の緊張緩和
○炎症の抑制
○自律神経の調整

血行促進により、副鼻腔の炎症部位への栄養や酸素の供給が改善され、炎症の修復が促進されます。また、筋肉の緊張緩和により、副鼻腔の周りの筋肉の働きが改善され、副鼻腔の空気の排出が促進されます。さらに、炎症の抑制により、鼻づまりや鼻水などの症状が改善されます。また、自律神経の調整により、身体の自然治癒力が高まり、治療効果の向上が期待できます。

副鼻腔炎に対する鍼灸施術

副鼻腔炎に効果的なツボは、以下のようなものが挙げられます。
これらのツボは、いずれも副鼻腔の炎症や、関連する筋肉や神経の働きを調整する効果があるとされています。

合谷（ごうこく）

手の親指と人差し指の付け根にあるツボです。
全身に作用するツボで、血行促進や、自律神経の調整などの効果があるとされています。副鼻腔炎の症状を改善する効果も期待できます。

迎香（げいこう）

小鼻のすぐ横にあるツボです。
鼻の炎症や、鼻づまりなどの症状に効果があるとされています。副鼻腔炎の症状を改善する効果も期待できます。

四白（しはく）

目の下にあるツボです。
目の炎症や、頭痛などの症状に効果があるとされています。副鼻腔炎の症状を改善する効果も期待できます。

印堂（いんどう）

眉毛の間のツボです。
頭の炎症や、頭痛などの症状に効果があるとされています。副鼻腔炎の症状を改善する効果も期待できます。

風池（ふうち）

首の後ろにあるツボです。
首や肩のこり、頭痛などの症状に効果があるとされています。副鼻腔炎の症状を改善する効果も期待できます。

天柱（てんちゅう）

首の後ろにあるツボです。
首や肩のこり、頭痛などの症状に効果があるとされています。副鼻腔炎の症状を改善する効果も期待できます。