足底筋膜炎とは
足底筋膜炎（Plantar Fasciitis）は、足の底にある筋膜である「足底筋膜」が炎症を起こす病態です。一般的に、足のかかとからつま先にかけて広がるこの筋膜は足のアーチをサポートし、歩行時に体重を分散させる役割を果たしています。足底筋膜炎は、この筋膜が過度に緊張されたり損傷を受けたりすることで発生し、かかとの痛みを引き起こすことがあります
症状
かかとの痛み
最も一般的な症状で、かかとの下部に痛みを感じることがあります。特に足を地面に付けた瞬間や長時間の歩行、立ち仕事の後に痛みが強まることがあります。
足底の痛み
痛みは通常足底の中央からかかとに向かって広がります。足底の張りや圧迫感も感じられることがあります。
朝のこわばり
多くの患者は朝起きた直後にかかとの痛みやこわばりを感じます。これは一晩寝ている間に足底筋膜が収縮しているためです。
運動時の痛み
歩行、走行、または長時間の立ち仕事などの活動中に痛みが増すことがあります。
かかとの赤みや腫れ
かかとの炎症が進行すると、かかと周辺に赤みや腫れが生じることがあります。
足底筋膜炎の症状は個人によって異なり、痛みの程度も異なることがあります。早期の診断と治療が症状の緩和に役立ちます。症状が持続する場合、医師や専門家の診察を受け、適切な治療方法を検討することが重要です。
原因
足底筋膜炎の原因は複雑で、複数の要因が影響を与えることがあります。主な原因として以下の点が挙げられます:
1.過度の負担: 長時間の歩行や立ち仕事、激しい運動、肥満など、足底筋膜に過度の負担がかかることが原因として挙げられます。
2.筋力不足: 足底筋膜の周囲の筋肉が弱い場合、筋膜に余分な負担がかかりやすくなります。特にふくらはぎの筋肉の柔軟性と強さが重要です。
3.過度のストレッチ: 足底筋膜を過度に伸ばすことは損傷を引き起こす可能性があります。これは特に運動前に不適切なストレッチを行うことが関連していることがあります。
4.足のアーチの異常: 高アーチや平坦なアーチの足は、足底筋膜に追加の圧力をかけやすく、炎症のリスクが高まります。
5.適切でない靴履き: 適切でない靴やフラットな靴を履くことは足底筋膜への負担を増加させる要因です。
6.加齢: 年齢とともに組織の柔軟性が減少し、足底筋膜の損傷リスクが増加します。
足底筋膜炎は個人差があるため、複数の要因が組み合わさって症状を引き起こすことが一般的です。
