眼精疲労とは

近年では、パソコンやスマートフォンなどを近くで見ようとするため、目の筋肉が疲労し眼精疲労となっていきます。目の痛みやかすみ、充血が起こり、目を開けてられないなどの目の症状から起きていきます。症状が悪化していくにつれて激しい肩こりや頭痛、吐き気、めまいなどの全身症状が起きてきます。

眼精疲労の原因

眼精疲労は様々な要素から絡んで起こるケースがしばしばあります。目の病気から考えていき、全身に病気がないか考えていきます。また眼鏡やコンタクトの度数が自身とあったものを使っているのかをみていき、ストレスや生活環境からも考えていきます。
・目の病気
白内障
眼の中にレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう病気です。加齢に伴って発症していく病気となっています。視界が暗くなることや目が霞んで見えることでピントを合わせようとすることで、眼精疲労がおきていきます。
緑内障
緑内障は、目と脳をつなぐ視神経が障害され、徐々に視野障害が広がってくる病気です。40歳以上の約20人に1人は緑内障と言われています。
眼圧による原因のため、ドライアイによって眼精疲労となっていきます。
老眼(老視)
年齢とともにピントを合わせるレンズ（水晶体）がかたくなったりすると、厚さを変えることができなくなります。よって近くのものが見づらくなるため、近くでものを見ようとすると眼精疲労へと繋がっていきます。
眼瞼下垂
まぶたを上げる筋肉がゆるんできて、上のまぶたが下がってくる状態です。視野が狭くなり、目の疲れから眼精疲労がおきてきます。
レンズ屈折の異常
代表的なものとして、近視や遠視、乱視などがあります。
近視は網膜より手前で焦点が結ばれ、近くにピントが合い見えますが、遠くが見えにくくなります。。一方、遠視は、網膜より後ろで焦点が結ばれるため近くや遠くも見えづらい目の状態です。
乱視は、目に入る際に正しく焦点が合わないため、物がぼんやりと見えます。
それぞれピントを合わせづらいため眼精疲労が起きていきます。
ドライアイ
長時間のパソコンやスマートフォンの見過ぎやコンタクトレンズの着用による目の使い過ぎからの眼精疲労へと繋がっていきます。

眼精疲労の症状

目による症状
・目の奥が痛んだりかすみがおきる。
・ものみる際ピントがあわない
・目が乾くことや充血する
・目のまぶしさを感じる
体による症状
・目による頭痛
・肩こりや首こり
・めまいや吐き気
眼精疲労のケア
食生活や睡眠時間をしっかりとることが大切です。食生活では、栄養バランスが偏らないようにすることや夜更かしなどを避けていく必要があります。
またスマートフォンの使用を制限していくなど注意が必要です。

病気のチェック

眼精疲労は目の疲れだけではなく、重篤な目や体の病気に起因していることがあります。
症状があれば眼科への受診が必要です。検査や診察などによって目の病気が発見されたら、その病気を治療することによって眼精疲労をおこしている原因をとりのぞくことができます。
診察によって目以外の病気が発見された場合は眼科医から適切な病院を紹介してもらうようにしましょう。
ストレス緩和
現代社会ではストレスと共存する生活を送っています。しかし、少しの工夫によりストレスによる症状を減らします。
たとえば、スポーツなどで汗を流すことやイスに座ったままでも良いので、体を動かしストレッチをするなどで気分は大きくかわるものです。
ストレスが軽減・解消することによって目の症状も自然と軽減されてくるものです。
生活環境の改善
パソコン作業などでは、まずは適切に休憩時間をはさむようにし、姿勢が正しくなるようイスの高さを調整することも大切です。その際クッションなどを挟み座面の高さを微調整するのも有効です。
ディスプレイは高い位置より目線が下がる少し低い位置などをにおくことで、目線を下げることができ疲労を軽減していく必要があります。
また日常生活においては、意識的にまばたきを増す、目の視線を変える体操をするなどで目の潤いを保ち、緊張をゆるめることも大切です。

眼精疲労と鍼灸治療

攅竹（さんちく）
四白（しはく）
太陽（たいよう）
魚腰（ぎょよう）

などに鍼を刺していき、目周りの筋肉をほぐしていきます。
また、置鍼をしていきながら、ホットパックをすることで、眼の周りの血流を良くしていき、眼精疲労の改善を促進していきます。