逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、胃酸や十二指腸液などが食道に逆流することで、食道の粘膜を刺激し、炎症を引き起こす病気です。
症状
主な症状
◯胸焼け
◯呑酸(酸っぱいものがこみ上げてくる感じ)
◯喉の違和感
◯咳
◯嗄声
◯胸痛
その他の症状
◯胃もたれ
◯吐き気
◯嘔吐
◯嚥下困難
◯食物が喉につかえる感じ
◯舌の痛み
◯耳の痛み
症状の悪化因子
◯食後すぐに横になる
◯前かがみの姿勢
◯腹部への圧迫
◯肥満
◯喫煙
◯ストレス
原因
逆流性食道炎の主な原因は以下の3つです。
下部食道括約筋の機能低下
下部食道括約筋は、胃と食道のつなぎ目にある筋肉で、胃の内容物が食道に逆流するのを防いでいます。この筋肉が機能低下すると、胃酸などが食道に逆流しやすくなります。
下部食道括約筋が機能低下する原因としては、
●年齢:年齢とともに筋肉が弱くなる
●肥満:お腹の脂肪が増えると、胃が押し上げられ、下部食道括約筋が弱くなる
●食生活:脂っこい食事や甘い食事を多く摂ると、胃酸の分泌が増え、下部食道括約筋が弱くなる
●姿勢:前かがみの姿勢が多いと、胃酸が逆流しやすくなる
●ストレス:ストレスは、下部食道括約筋を含む体の筋肉を弱める
●薬:一部の薬は、下部食道括約筋を弱める副作用がある
などが原因とされています。
食道裂孔ヘルニア
食道裂孔ヘルニアは、胃の一部が食道を通る穴(裂孔)から胸腔に飛び出す病気です。この病気になると、下部食道括約筋がうまく機能しなくなり、胃酸などが食道に逆流しやすくなります。
逆流性食道炎と鍼灸
鍼灸は、逆流性食道炎の症状を改善する効果があるとされています。
ツボ刺激
ツボを刺激することで、胃腸の働きを整え、胃酸の分泌を抑制したり、食道の蠕動運動を促進したりします。
自律神経の調節
ストレスは、胃酸の分泌を増加させたり、食道括約筋の機能を低下させたりするため、逆流性食道炎の悪化因子となります。鍼灸は、自律神経のバランスを整え、ストレスを軽減することで、逆流性食道炎の症状改善に役立ちます。
血行促進
血行が悪くなると、胃腸の働きが低下し、逆流性食道炎の症状が悪化することがあります。鍼灸は、血行を促進することで、胃腸の働きを改善し、症状の緩和に役立ちます。
鍼灸治療は、逆流性食道炎の症状を改善する効果が期待できますが、個人差があります。また、他の治療法と併用することで、より効果的な治療が期待できます。